お片付けは、気持ちを『分ける』こと

片づける勇気で、人生に愛と希望を
片づけを通じて『人生の新しい道を見つける』お手伝いしています。

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姫路市を中心に「勇気と希望を育む片づけ講師」として
片づけのサポートをしている
ありもとようこです。

はじめに

お片付けは『やり方』です。

一番シンプルな方法が
『分ける』こと。

不思議なのは、
『分ける』を続けていく
それだけのことなのに、

大切な場面で
大切なことを見失わない、
そんな気持ちを持つことが
できるようになります。

今回の記事は、少し前に私が
体験した、本当のはなし。

「ただ分けるだけで、本当に
そんな気持ちが持てるの？

そんな風に思った方にも
読んでいただけたら、嬉しいです。

「カサがこわれちゃった…」

先日、仕事の帰りに
自宅からスマホへ着信が。

出てみると、三女がかけていました。

滅多に無いから驚いていると

「…カサ、壊れちゃった。」

と、震える声で言ってきました。

「学校から帰る時に、
　一生懸命さしてたんだけど、
　何度も風が吹いてきて
　傘がひっくり返って、
　中が折れちゃった…」

と、話してる間に泣きべそに。

あぁ、この子は
私に怒られることを覚悟して
このことを言ってきたんだなぁと、
すぐに分かりました。

三女の話が全部終わってから、
ひと呼吸置いて話を始めました。

「身体は濡れてない？」

『足と靴下がちょっと濡れたけど、
　身体は濡れてないよ。』

「そうか、良かった。
　カサさんが守ってくれたね」

『でも、そのせいで
　カサさんが壊れちゃった…。
　沢山使ってあげたかったのに』

「でもきっと、カサさんは
　三女を雨から守ることができて
　嬉しかったんじゃないかな。
　最後まで仕事できて、
　幸せだったと思うよ」

『そうかなぁ』

「だから、大丈夫だから、
　最後は大切にサヨウナラを
　カサさんにしてあげようね」

『…うん。分かった！
　早く帰ってきてね！』

時間にして、わずか5分ほど。
たったこれだけの会話で、
三女の気持ちは180度切り替わった
みたいで、明るい声になって
電話を切りました。

帰宅すると、
玄関脇に壊れたカサが。

残念ながら直せるような状態では
なかったけれど、
カサはほんの少し誇らし気に見えました。

また新しいカサを買うことに
なるんだろうけど、このカサのことは
三女の中に良い思い出として残るでしょう。

お片付けとは、分けること

使っているか、
使っていないか。

お片付けをやり始めるときに、
必要になる、シンプルな分け方です。

これは、物を見た時に
使っているかどうかという
自分の視点で見つめてあげることが
大事だということ。

これって、
物を分けながら、
実は
自分の気持ちも分けている、
わけです。

高いから捨てたらダメとか、
安いから捨てなさいとか、
そんな価値観じゃなく。

なにが本当に大切なのかを、
自分の心と向き合いながら
対話していく作業が
お片付けです。

気持ちを「分ける」

以前の私は同じようなことがあったら
「どうして壊したの！」
「カサ、買ったばかりでしょう！」
「せっかく買ってあげたのに！」
「どうするの！」

という、子どもに責任を押し付けるような
怒り方をしてました。

カサが壊れたことと、
子どもへのしつけを、
全て一緒にしてしまって、
子どもに対して怒りをぶつけていたんです。

だから三女は今回も怒られるだろうと
覚悟してたんだろうなと。

お片付けを仕事としようと決めて
真剣にお片付けと向き合っていくと、
『気持ちを分ける』ことが
いつの間にかできるようになりました。

カサが壊れたこと
と
子どものしつけ

ふざけてカサを壊したのではないなら
この２つの気持ちは全く別物で、
一緒にして子供を怒っては
駄目だということ。

今回の場合で
子どもを責める怒り方をしたら、
きっと三女は私に対して
不信感が残ったかも知れません。
今後同じようなことがあっても、
正直に話をしなくなるかも知れません。

そうしなくて良かった。

カサが三女を守って壊れたことが
悲しい思い出にならなくて良かったと
そう思います。

さいごに

子育てに正解・不正解はないけど、
少なくても今回の場合は
私は100点に近い言葉かけが
できたんじゃないかと
少しだけ自信が持てそうです。

お片付けを続けていく中で
『気持ちを分ける』経験を積むことは、
こんな風に人間関係を良い方向に
導くことがあるんだよ、という

そんな、雨の日のお話でした。

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